性能向上リノベーション

リノベーションとは?リフォームとの違いは?

 「リノベーション」とは既存の建物に大規模な工事を行うことで、
住まいの性能を新築の状態よりも向上させたり、間取りを変更したり、建物の価値を高めたりすることをいいます。
新築当時の状態に戻す「リフォーム」とは異なり、住む人の暮らしに合わせて間取りや機能を刷新することが特徴です。


 中古住宅を購入したり、住宅の相続や、三世代で同居などの際に、「リノベーション」することで、
新築以上の性能を持たせたり、耐震性や耐久性、冬寒く夏暑いといった中古住宅に対する不安や不安を無くし、
理想の住まいを実現します。
 また、既存のストックの住宅を活用することで、空き家対策や、既存住宅の省エネルギー化、そして脱炭素社会の実現に寄与いたします。
現在、日本政府では脱炭素化を加速させるため、既存住宅の高断熱化・高耐震化などの
性能向上リノベーション(リフォーム)長期優良住宅化リフォーム工事に対して補助金などの施策を講じています。

長期優良化住宅リフォームのイメージ

性能向上リノベーションについて

耐震改修について

①木造在来軸組み工法の場合

 耐震改修工事は、二次的インスペクションで弊社の福井県木造住宅耐震診断士が作成した耐震補強プランを基に、福井県木造住宅耐震改修事業者が行います。
ただ、実際に壁・床・天井を解体した際、調査内容と違うといったことも出てくる可能性がありますので、
その都度、耐震診断士が再計算をしながら補強箇所を変更したり、増やしたり、移動したりと補強プランを見直していきます。

耐震改修は、外部側から改修が出来る箇所と、内部側からでしか改修が出来ない箇所がありますので、
内部からの工事が多くなった場合、仮住まいを余儀なくされる場合もあります。
基本的には、筋交いや構造用合板を使用し補強を行いますが、
設備等があり困難な場合には、ダイライトなどによる壁補強材を使用します。

尚、平成12年6月1日に施行された改正建築基準法によって、
木造軸組構法で耐力壁が設置される柱の柱脚・柱頭と筋交い端部の接合方法が規定され、
柱頭・柱脚金物、筋交い金物などの取付けが必要となっていますので、
補強箇所以外の柱頭・柱脚金物、筋交い金物の取り付けを、工事中に検討します。

既存の筋交いに筋交い金物を取付
既存の柱頭に金物を取付
柱根継ぎ(金輪継ぎ)
木造在来軸組工法の基礎の耐震改修工事について

耐震診断に基づき、基礎の増設、補強工事を行います。
既存木柱は、コンクリートに埋設すると腐朽する可能性があるため、
ジャッキや鉄骨等で浮かした状態で基礎を増設補強し、コンクリート内には埋め込まないようにします。

➁伝統構法の石場建て古民家の場合

 伝統耐震診断及び、時刻歴応答解析法による補強プラン計画をもとに耐震改修工事を行います。
補強は、在来工法とは違い、基礎は石場建てのままで、また、筋交いは使用せず、古民家耐震パネル型面格子壁と制震ダンパーでの耐震改修を行います。
布基礎やべた基礎などの大規模な改修を必要としないため、一般診断法や精密診断法などの手法よりも、大規模な基礎改修をすることなく耐震化が可能となります。

 尚、工事監理は、伝統再築士により、工事は古民家再生協会の所属の施工会社が行うことになります。解体及び工事進行中には、目視によるインスペクションの調査内容と違う箇所が出てくる可能性がありますので、都度、伝統再築士により再設計をしながら、耐震プランを修正しながら補強工事を行い、耐震改修工事完了後、耐震性が確保されていることを確認するため、再度、伝統耐震診断を行い耐震性を担保いたします。

制震ダンパー取付状況

床下改修について

床下の換気促進・防湿のため、土間防湿シートの敷き込みや、束石を拘束し、束のめり込み、
ずれ防止のため、束石の再施工、土間コンクリートの打設を行います。

土台、大引、柱、床板等の劣化状況に応じて、
防蟻処理、土台・大引き・根太などの入れ替え、柱の根継ぎ等の補修、床板の取替えを行います。

断熱改修について

既存の住宅では、床や天井・屋根に断熱材が入っていない場合も多く、
壁も土壁であったり、ひと昔前の気密フィルムや、シートの無いグラスウール等が充填されている場合が多く、
断熱性能不足で冬寒く夏暑かったり、いくら暖房をしても温まらなかったり、
壁体内結露でカビが壁体内で発生したりと、
ヒートショックやシックハウス症候群の原因ともなっています。

外壁をリフォームしたり、耐震改修をしたりする際には、床・壁・天井などの断熱・気密リフォームや、
窓にインナーサッシ(二重窓)を取付けたり、樹脂やアルミ樹脂複合サッシ、ガラスを複層ガラスに取り替える等、外部開口部からの熱流出を防ぐことにより、高断熱高気密化が可能となりますので、ぜひ併せて工事をされることをお勧めします。
冬は温かく、夏は涼しく、省エネルギーで長期に健康的に住まうことが可能になります

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